新国立競技場の整備 790億円程度の資金不足を見込む
2018年10月5日 3時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181005/k10011658841000.html

東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる「新国立競技場」の整備をめぐり、事業主体の日本スポーツ振興センターが今後2年間で790億円程度の資金不足を見込んでいることが会計検査院の調べでわかりました。
来年11月の完成を目指す「新国立競技場」は、整備費がおよそ1600億円で、財源は国や東京都が負担するほか、事業主体のJSC=独立行政法人、日本スポーツ振興センターが運営するスポーツ振興くじの売上金の一部などが充てられます。

これについて、会計検査院が調べたところ、JSCは昨年度、「新国立競技場」の整備費や国立代々木競技場の耐震改修工事などの支払いに必要な資金が不足し、50億円余りを民間の金融機関から一時的に借り入れていました。

さらに、来年度までの2年間で790億円程度の資金不足が見込まれ、民間金融機関からの借り入れで賄おうとしていますが、返済は長期にわたる見込みだということです。

東京オリンピック・パラリンピックの終了後、「新国立競技場」は民間事業化される計画ですが、それまでは、JSCが維持管理の費用を負担することが想定されるということで、会計検査院は関係する文部科学省に対し、民間事業化に向けたスキームの検討を遅れずに進めることを求めています。