金沢市はなぜアイスクリーム消費量が日本一なのか−。この謎を解き明かそうと日本アイスクリーム協会(東京)が「金沢市とアイスクリームの関係を紐解(ひもと)くプロジェクト」に乗り出した。アンケートなどからその背景を探り、販売促進につなげる。(本安幸則)

 総務省の家計調査では、二〇一一〜一七年の最近七年間で金沢市は五回トップ。一七年は一世帯当たり支出金額が一万二千四百七十五円で、二位の富山市に二千円近い差をつけ、一人当たり金額も三千九百十一円で一位だった。

 協会はこの状況に着目。世代、性別ごとに、どういったシーンでアイスクリームが好んで食べられているのかを探るという。

 すでに市内のスーパーや大学、企業などの協力を得て、消費傾向などを聞き取るインタビューや店頭調査を実施。五日は協会の桜木正実専務理事とアドバイザーを務める大妻女子大の宮田安彦教授、調査協力する金沢星稜大の川澄厚志准教授らが市役所で山野之義市長に調査概要を説明した。

 聞き取りでは「アイスクリームが冷蔵庫の中にあるのが当たり前」「孫に食べさせるために置いてある」といった声があり、“アイス一大消費地”金沢の一端が垣間見えているという。

 十一月にアンケートを実施し、三月までに結果をまとめ、結果を公表する予定。

 桜木専務理事は「日本で一番アイスを食べている金沢にどういう文化的背景があるのか、答えをひろっていきたい」と話した。

http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20181006/CK2018100602000053.html