富士登山者外傷減る 富士宮口8合目診療所発表
2018年10月6日
https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20181006/CK2018100602000028.html


 富士宮市は、富士山の富士宮口八合目で運営する診療所「富士山衛生センター」の今夏の診療実績を発表した。例年に比べ外傷を負った人が少なく、前年の四十一人から二十五人へと減少。市観光課は「台風や天候不順が多く、乾燥した砂が滑るスリップ事故が減った影響ではないか」と分析している。
 今年の運営期間は、七月二十日〜九月二日の四十五日間。昨年より二日増えた。診療所は県が設置し、県の補助金や入山料(保全協力金)、市の負担金などを使い、富士宮市が運営している。
 期間中に診療を受けた患者数は四百二十五人。受診理由は高山病が三百二十一人の75・5%と最も多く、外傷二十五人、足の痛み十四人の順。住所地別では、県内が七十六人と最も多く、東京都が三十五人、神奈川県が三十三人の順で、外国人は五十五人だった。
 年齢別では、十一〜二十歳が八十二人、〇〜十歳が八十人、二十一〜三十歳が七十七人と若い世代が目立った。観光課の担当者は、「若い方は体力に任せて速いペースで登ってしまうことが多い。無理をせずペース配分をし、高度に順応しながら登ってほしい」と話している。
(前田朋子)