神奈川県大井町の国道で昨年12月、パトカーから追跡を受け、赤信号の交差点に突っ込んで車同士の衝突事故を起こし、相手ドライバーの女性(当時63歳)を死亡させたとして、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転など)に問われた南足柄市沼田、無職大木司被告(21)(保釈中)に対する裁判員裁判初公判が15日、横浜地裁小田原支部(安藤祥一郎裁判長)で開かれた。罪状認否で大木被告は「間違いない」と起訴事実を認めた。

 起訴状などによると、大木被告は昨年12月15日深夜、酒気を帯びた状態で友人6人を乗せてワゴン車を運転。停止を求めるパトカーから逃げる際、同町上大井の国道交差点の信号が赤だったにもかかわらず時速約100キロで進入、乗用車と衝突して運転していた女性を死亡させるなどした。

 冒頭陳述で検察側は、大木被告が、事件当時、信号無視や反対車線を走行するなどしていたとし、「運転状況が非常に危険で、犯行に至る経緯も極めて悪質。被害者に全く落ち度がない」などと指摘した。

 一方、弁護側は「危険運転を積極的に自らしたわけではない」などと反論した。

2018年10月16日 11時56分
YOMIURI ONLINE
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