チョコでくるんだバッタなど食用に加工した昆虫だけを集めた自動販売機が、熊本市中央区に登場した。宣伝効果を期待したものだが、意外にも売れ行きは好調という。

 自販機にはテントウムシやハチの絵がプリントされ、上部には「昆虫食をはじめました」のプレート。商品は缶詰の「チョコバッタ」やボトル入りの「コオロギプロテインバー」など8種類で、各600〜1000円。恐る恐るチョコバッタにトライした派遣社員の女性(43)は「パリパリした食感で意外とおいしかった。羽と脚を食べている感覚はあった」と興奮気味。

バルーンショップを経営する友田敏之さん(34)が店頭に設置した。宣伝に人目を引くものをと考えていた時、タイで勤務する友人から土産に乾燥バッタをもらった。「自販機に昆虫が入っていたら純粋に面白いと思った。せっかく費用を掛けるならエッジの利いたものを」と考え、1日から販売を開始。1週間で80個以上、約8万円を売り上げた。売り切れになった商品もある。

 チョコバッタはタイからの輸入品だが、コオロギバーは日本製。製造販売する京都市の会社の担当者は「植物園などでの設置例はあるが、店頭は世界的にも珍しいのでは」と話す。友田さんは「日本は飽食の国。世界の食糧危機を考えるきっかけにもなれば」と真剣に話している。

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