ロイター通信などによると、第一次世界大戦の終結百年となる十一日、ポーランドの首都ワルシャワで独立回復百年を祝う行進があり、ドゥダ大統領やモラウィエツキ首相らが参加した。二十万人以上の行進には極右勢力も参加し、発炎筒などを手に「欧州連合(EU)からの離脱を」などと訴えた。

昨年の極右デモには少なくとも約六万人が参加。ワルシャワ市は今年、極右デモ開催を禁止したが、裁判所が却下した。政府は先週末、デモ主催者側と事実上の「共催」で合意。政権が極右デモを後押ししたとの疑念もある。

ドゥダ氏は行進の冒頭、「ポーランドのために戦った人々に敬意を表し、自由と主権、そして独立をうれしく思う」と述べた。政府高官らは治安部隊に守られ、極右勢力とは離れて行進したという。

東欧における「EUの優等生」と呼ばれたポーランドだが、二〇一五年に右派政党「法と正義」が政権を握ると右傾化が顕著に。最近は、政府が司法やメディアを統制する「改革」を推進し、EUが制裁手続きに乗り出すなど対立が激化。難民・移民政策でも強硬姿勢を強めている。ポーランドは一九一八年の大戦終結とともにロシアやドイツなどからの独立を回復した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201811/CK2018111202000061.html