JR四国は26日、新型車両の2700系特急ディーゼル車両が完成し、12月26日に高松運転所に搬入されると発表した。老朽化している2000系の後継車両で、車体傾斜に空気バネ式を採用して開発した2600系がカーブや勾配が多い土讃線に投入できなかったことから、技術を誇る振り子式に戻した車両を新たに製造した。

 今回完成した2700系車両は4両(2編成)。車体は2600系のデザインを踏襲したディープレッドを基調に、金色に加え香川のオリーブをモチーフにグリーンのラインを入れた。車内のデザインは徳島の藍のジャパンブルーと高知の海のオーシャンブルーで彩った。インバウンド(訪日外国人)を意識して4両ともディーゼル車両としては初の荷物置き場を設置。防犯カメラも設けた。1編成の定員は46人と52人。最高時速は130キロとなる。

 価格は開発費を含めて1両当たり約3億5千万円で4両で約14億円。年明け頃から試験走行などを重ね、来秋の営業運転を目指す。2600系では運転が難しかった土讃線を中心に使用する。

 同社では2700系車両を2020年度までに計40両導入する計画で、2000系車両と順次、置き換えていく。半井真司社長は記者会見で「30年前に世界初として開発した振り子式車両が、今後も非電化区間の主力として走ることに技術の高さを感じている」と話した。

11/27(火) 7:55
産経新聞
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