志位 私たちは、先ほどお話ししたいくつかの緊急の課題を実行する「野党連合政権」をつくろうと呼びかけています。
不一致点はお互いに持ち込まず、一致する大義のもとに政権を構成する。政権をつくってこそ政治を本格的に変えることができるわけですから、野党は答えを持っておく必要があります。

 この3点で野党が合意できたら、強力な共闘になると思います。国民も「一票入れに行ってみようか」と動きだしますよ。それに向けて、最大限努力していきたい。

 早野 なるほど。政治をずっとみてきていますが、政党間の共闘というのはなかなか大変なことです。でも早く、野党がそういう間柄になってほしいなあ。

志位 昨年12月13日〜14日に、日韓議員連盟合同総会に出席するため韓国を訪問し、韓国の国会議員と交流する機会がありました。
南北・米朝関係の前途については希望と懸念が入り混じる見方が聞かれましたが、「戦争の危険が遠のき平和への大転換が起こった」ことについては喜びが共通して語られたことが印象的でした。

 早野 そうですね。あのトランプさんに先を越されちゃうんだからなあ。(笑)

 志位 本当にそうですよ(笑)。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、素晴らしい外交的イニシアチブ(主導権)を発揮していると思います。

 早野 文大統領は「キャンドル革命」で誕生し、民衆の支えの中で動いている。それが朝鮮半島情勢の大きな変化につながっていると考えると、日本のわれわれ民衆もボヤボヤしていていいのかという反省もあります。

 志位 いまおっしゃった“民衆の力が背景にある”という点はまさにそのとおりです。昨年、駐日韓国大使の李洙勲(イ・スフン)さんと懇談したとき、李大使は私にこう言いました。「『キャンドル革命』のなかには平和に対する希望、平和への渇望が深く流れていたのです」 

 韓国では2代続いた保守政権のもと北朝鮮との緊張が高まり、核開発がどんどん進んだ。これではいけない。主導的に平和をつくっていこうという思いが、「キャンドル革命」にはあったとおっしゃっていました。

 日本も「南北と米朝が頑張ってくれ」と傍観しているのではなく、「朝鮮半島の非核化と平和の流れを成功させ、北東アジア地域を戦争の心配のない平和な地域にしよう」という運動をどんどん起こしていく必要があると思います。


領土問題 共産党の真剣さ知った 早野

 早野 国後、択捉はどうするんですか。

 志位 日本共産党は、ソ連共産党があった時に、くりかえし領土交渉をやっているんですよ。

 早野 そうなんですか。

 志位 最初は1959年です。日本共産党はサンフランシスコ条約に反対した党ですから、それに縛られない立場で、宮本顕治書記長(当時)が、択捉、国後の返還を正面から迫りました。
ソ連側は“独立・平和・中立の日本になったあかつきには、南千島列島の返還問題を検討する可能性が生まれる”といいました。

 早野 共産党が領土問題に力を入れているということは初めて知りました。おもしろいなあ。主権を大事にしているのだなあ。

 志位 愛国者の党ですから。(笑)


 早野 ところですばらしいピアノでしたな。(笑)

 志位 お恥ずかしい。(笑)

 早野 普段から練習している?

 志位 ちょっとです。(笑)

 早野 あの時の曲はなんでした?

 志位 ショパンの「別れのワルツ」です。

 早野 共産党は現実政党であるけれども、僕らの世代にとってはロマンの政党でもある。ピアノを聴きながら、そう思いました。ありがとうございました。

 志位 どうもありがとうございました。
(かなり抜粋)

全文はソースで(草不可避)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2019-01-01/2019010101_01_0.html

画像
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(写真)志位和夫委員長・早野透さん(政治コラムニスト・元朝日新聞編集委員)