■節分とは
本来、節分とは季節の変わり目である「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことをいいますが、春を迎えるということは新年を迎えるにも等しいぐらい大切な節目だったため、室町時代あたりから節分といえば立春の前日だけをさすようになりました。

立春は二十四節気の最初の節気。二十四節気のことを知ると、節分の重要性がわかります。

また、季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられており、新しい年を迎える前に邪気を払って福を呼び込むために、宮中行事として追儺という行事が行われるようになり、その行事のひとつ豆打ちの名残りが豆撒きです。

■節分と豆撒き

邪気を追い払うために、節分には古くから豆撒きの行事が執り行われている。宇多天皇の時代に、鞍馬山の鬼が出て来て都を荒らすのを、祈祷をし鬼の穴を封じて、三石三升の炒り豆(大豆)で鬼の目を打ちつぶし、災厄を逃れたという故事伝説が始まりと言われる。

豆は、「穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっている」という信仰、または語呂合わせで「魔目(豆・まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じ、
鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味合いがある。

豆を撒き、撒かれた豆を自分の年齢(数え年)の数だけ食べる。また、自分の年の数の1つ多く食べると、体が丈夫になり、風邪をひかないという習わしがあるところもある。
初期においては豆は後方に撒くこともあったと言う。

■豆撒きの仕方
豆を撒く際には掛け声をかける。1447年の「臥雲日件録」には「散熬豆因唱鬼外福内」とあるように、掛け声は通常「鬼は外、福は内」である。

しかし、地域や神社によってバリエーションがある。鬼を祭神または神の使いとしている神社、また方避けの寺社では「鬼は外」ではなく「鬼も内(鬼は内)」としている

家庭内での豆まきに於いても、「鬼」の付く姓(比較的少数だが「鬼塚」、「鬼頭」など)の家庭もしくは鬼が付く地名の地域では「鬼は内」の掛け声が多いという。

使用する豆は、お祓いを行った炒った大豆(炒り豆)である。

豆を神棚に供えてから撒く地方もある。炒り豆を使用するのは、節分は旧年の厄災を負って払い捨てられるものであるため、撒いた豆から芽が出ては不都合であったためであるという。

北海道・東北・北陸・南九州の家庭では 落花生を撒き、寺社や地域によっては餅や菓子、みかん等を投げる場合もあるが、
これは「落花生は大豆より拾い易く地面に落ちても実が汚れない」という合理性から独自の豆撒きとなった。



※関連
■恵方巻とは
「恵方巻」という名称は、1998年(平成10年)にセブン-イレブンが全国発売にあたり、商品名に「丸かぶり寿司 恵方巻」と採用したことにより広まったとされている。
それ以前は「丸かぶり寿司」「節分の巻きずし」「幸運巻ずし」などと呼ばれており、「恵方巻」と呼ばれていたという文献等は見つかっていない。

■韓国産海苔の輸入枠拡大問題
水産庁は9日、韓国から輸入するノリの数量の上限を2025年に27億枚に増やすことで韓国側と合意したと発表した。現在は12億枚だが、16年から年1.5億枚ずつ増やす。
06年に韓国政府との間でノリの輸入数量について段階的に引き上げることで合意していた。