自分の遺伝子が受け継がれるかどうかとか、
自分が子供残さないと10億年の連鎖が途絶える、とかいう考え方って実は間違ってるんよ。

ちゃんと考えてみればわかるけど、
自分が仮に子供を残したとして、1代ごとにその遺伝子は2分の1に薄まっていく。
5世代もすれば自分の遺伝子はその時代に3%しか残っていない。
10世代後は0.1%以下だ。
つまり、子供をもうけなかった人と子供を作った人の差は遺伝子的には誤差のようなものになる。
だれも自分の遺伝子自体は残せない。
逆に考えると、
自分の遺伝子とは、10世代前のだれかの遺伝子の0.1%以下が組み合わさってできているわけで、
その人たちの遺伝子は、何も自分にだけ受け継がれているのではない。
その人の遺伝子は、枝分かれしながら、名前も知らない赤の他人の誰かの遺伝子にも自分と同じ先祖の遺伝子が入っているわけだ。
だから自分が自分の遺伝子を残さなくても、
同じ時代の誰かが子供をうめば、先祖の遺伝子はちゃんと受け継がれていってるよ。
自分の代で先祖の遺伝子が消えるわけではない。

そして遺伝子よりも肝心なことがある。
社会的な影響とかは、その上に歴史が積み重なっていくので、永遠に残るものだし、何億人にも影響がでていく。
子供を作ること自体はハエでもできるわけで、
大切なのは、
子供であれ自分であれ、どこかの時点で意味あることができるか、世界に良い影響を与えることができたかどうかだと思う。
そうやって生まれた時間の流れもまた、一種の自分の子供であり遺伝子みたいなものだが、
それは遺伝子より大きな影響が未来にでるものだよね。未来はすべて、その時間の上に続いていくものなのだから。
だから誇りある生き方って大事なんだよ。媚びて子供残すよりもね