韓国の去年1年間のGDP=国内総生産の伸び率はプラスの2.7%で、建設業や企業の設備投資が減少して6年ぶりの低い水準にとどまりました。

韓国の中央銀行、韓国銀行が22日に発表した去年1年間のGDPの伸び率の速報値は、2年ぶりに3%を割り込んでプラス2.7%でした。

おととしより0.4ポイント低く、2012年以来6年ぶりの低い水準にとどまりました。

これは不動産市場の冷え込みで建設業が4.2%、建設投資が4%落ち込んだことや、企業の設備投資が1.7%減少したためです。

一方、輸出は4%増えましたが、韓国メディアは、韓国の主な輸出先の中国経済について「景気減速やアメリカとの貿易摩擦などで先行きの不確実性が高まっている」などと今後の懸念を伝えています。

韓国では、最低賃金の引き上げで中小企業などが雇用を手控えるなど、ムン・ジェイン(文在寅)政権の経済運営に不満が高まっていて、一時80%を超えていた支持率は40%台に下落しています。

ムン大統領は10日に行った年頭の記者会見で「ことしは、政府の経済政策が正しい方向だと実感できるようにする」と強調しましたが、新たな具体策は示されておらず、韓国国民の間で不安や不満が広がっています。

2019年1月22日 13時13分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190122/k10011786511000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190122/K10011786511_1901221312_1901221313_01_02.jpg