https://youtu.be/qSuTi4o8XFY
https://youtu.be/x7yyCts2pAs

京急 羽田空港国際線ターミナル駅に設置された「錯視サイン」
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京急が羽田空港国際線ターミナル駅に錯視サインを設置。同じように目の錯覚を利用して京急車両が飛び出すフォトスポットも設置している。ちなみに写真のモデルは、同駅を管轄する京浜急行電鉄株式会社 羽田空港国内線ターミナルの齊藤功司駅長
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 京急(京浜急行電鉄)は1月28日、羽田空港国際線ターミナル駅に、目の錯覚を利用した案内表示「錯視サイン」を設置した。同社によると、錯視アートの展示会などではなく、錯覚・錯視を利用した業務サインを駅構内の案内に採用するのは国内初であるという。

 設置しているのは、羽田空港国際線ターミナル2階の品川・横浜方面行きホームへ向かう改札の先。ここは改札を抜けて右側にエレベータがあるが、改札からまっすぐ向かうとエレベータが死角の位置にあることから、エレベータの前を素通りし、視線の先にあるエスカレータを利用する人が少なくないという。

 説明にあたった京急 鉄道本部 運輸営業部 営業環境デザイン課 主査の戸川雅也氏によると、「1度に30名乗れる大型のエレベータで、コンコース階に戻って扉が開いて待機するようになっているが、なかなか利用が進まない」との課題を示す。

 さらに、エスカレータ利用には手荷物落下事故のリスクがあり、実際、京急でも2018年に荷物落下によって人が怪我する事象が発生した。

 そこで、効率的な誘導と駅の混雑緩和を目指し、「立体的に見えることでハッと気付いていただき、視線を集めることができる」(戸川氏)と、インパクトのあるサインによってエレベータがあることに気付いてもらう効果を期待している。

京急 羽田空港国際線ターミナル駅の2階改札口
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 一方、通常の立て看板などと違い錯視サインで使っているフロアシートには凹凸がない。これにより、視覚障がい者や車いす、ベビーカーの利用者にも安全で、1日平均2万8000人の乗降がある同駅の混雑時でも邪魔にならないといったメリットがある。また、国籍や言語を問わず同じ効果を得られることから、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、国籍や言語を問わず同じ効果を得られる。

 京急の羽田空港国際線ターミナル駅では、錯視サイン導入に合わせて、京急の車両が飛び出すフォトスポット「飛び出す!赤い電車とけいきゅん」を設置。電車の上に乗っているかのような写真を撮ることができる。フォトスポットも、錯視サイン同様に設置期間は定めていない。

京急の車両が飛び出すフォトスポット「飛び出す!赤い電車とけいきゅん」
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 さらに、この錯視サイン導入に合わせて、錯視研究の第一人者である明治大学 先端数理科学インスティテュート 所長・同特任教授の杉原厚吉氏の作品展「杉原厚吉のふしぎ?錯視展」も駅構内で実施。5月6日まで展示が行なわれる。

 同氏は、「脳は直角が大好き。変わった形の四角形も、直方体に見える位置に来たときに、脳がその解釈を優先する」と錯視のメカニズムを説明。これを数学に予測することで、錯覚を計算で設計することができることを示した成果物を展示している。

https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1166753.html
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