即席麺のマルタイは27日、約9割にあたる製品を5〜8%値上げすると発表した。棒状麺の「マルタイラーメン」など主力商品をほぼ全て値上げする。同社の値上げは約4年ぶり。主原料の小麦の価格高騰や、物流費や人件費の増加を転嫁する。引き上げは6月1日出荷分から。

マルタイラーメンは希望小売価格を現在の155円(税別)から167円に、「長崎皿うどん」は230円を248円にする。対象は約60品目で、業務用や季節限定商品を除くほぼ全てになる。希望小売価格を設定していない「皿うどん白湯風味」などのオープン価格品は6〜7%の値上げになる。容量変更はしない。

前回の値上げは2015年だった。当時の引き上げ率は4〜7%程度で、今回はそれを上回る。

同社の小麦の購入価格は今年、昨年比で6%強上昇している。物流費は、前回の値上げ時と比べて約2割上がっているという。「企業努力による価格維持は限界」(同社)としており、値上げに踏み切る。

今春は日清食品やニチレイフーズ、コカ・コーラボトラーズジャパンなど多くの大手食品メーカーが相次いで値上げを表明している。外食企業にも同様の動きがあり、九州企業でも今後さらに広がる可能性がある。

日本経済新聞 2019年2月27日 16:57
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41816890X20C19A2LX0000/