鎮痛薬で心筋細胞の再生率向上

http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20190304/1070005613.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

iPS細胞を使わずに心臓の筋肉細胞などを作り出す研究をしている筑波大学などのグループが、
市販薬の痛み止めの成分を使うことで、心筋細胞を効率よくつくることに成功したと発表しました。

筑波大学などのグループは、マウスを使った実験で「繊維芽細胞」と呼ばれる皮膚など全身に
広く存在する細胞に特定の遺伝子を入れて、「心筋細胞」に変化させることに成功しています。
しかし、「繊維芽細胞」から「心筋細胞」に変化する割合が成長に伴って低下し、
大人のマウスを使った実験での成功は1%以下と低かったため、効率的に作る方法を探ってきました。

そして、痛み止めなどとして広く使われ「ジクロフェナク」という薬を与えると、
大人のマウスでも心筋細胞が比較的高い確率でできたとしています。
また、マウスの老化に伴い炎症反応などが生じ、心筋細胞への変化を妨げていたことが分かったということで、
研究グループでは、「ジクロフェナク」の炎症を抑える効果が役立ったとみています。

研究グループのリーダーで筑波大学の家田真樹教授は、
「ジクロフェナクは日常的に使っている薬なのですでに知られた方法と組み合わせることで
人の治療にも応用できると期待している」と話していました。

03/04 07:26