不正に入手したカード番号で航空券などを購入したとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は14日、青森市第二問屋町2、無職、奥崎貴紀容疑者(36)と交際相手の女(20)を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕したと発表した。奥崎容疑者らは他人のカード番号を割り出す「クレジットマスター」という方法で、買い物を繰り返していたという。

 逮捕容疑は昨年11月23日、不正に入手したカード番号を使い、インターネットの旅行予約サイトで計38万8400円分の大阪の高級ホテルの宿泊と航空券を予約したとしている。実際に2人で旅行していた。奥崎容疑者は容疑を認め、女は否認しているという。女は当時、19歳だった。

 「クレジットマスター」は、カード番号に規則性があることを悪用する手口。特別なプログラムなどで、実在するカード番号を基に別の番号を割り出す。カードの名義人やセキュリティーコードまではたどり着けないが、サイトによっては名義が違っても決済できたり、同コードの入力を必要としなかったりする場合があるという。

 同隊によると、奥崎容疑者は2017〜18年に約400件のカード情報を入手し、サイトで航空券などを購入して転売したとみられ、被害額は約2400万円に上るという。請求を受けたカードの名義人がカード会社に相談し発覚した。【五十嵐朋子】

毎日新聞2019年3月14日 13時02分(最終更新 3月14日 13時17分)
https://mainichi.jp/articles/20190314/k00/00m/040/115000c