https://mainichi.jp/articles/20190326/k00/00m/040/324000c

最古じゃなかった 丸岡城天守は寛永年間に建造 坂井市教育委調査 福井
毎日新聞 2019年3月26日 21時06分(最終更新 3月26日 21時39分)

 現存最古との説もあった国重要文化財、丸岡城の天守(福井県坂井市)について部材の柱などを調査したところ、江戸期の寛永年間(1624〜44年)に建造されたことが判明した。同市教委が26日、発表した。

 城が築かれたのは1576年と伝えられるが、天守の建築年代は不明だった。1600年以前に建造された現存天守は、1590年代の築とされる松本城乾小天守(長野県松本市)だけとなり、丸岡城の天守が最古でないことが確定した。

 坂井市教委によると、部材に含まれる酸素同位体の比率などを調べたところ、その多くが1620年代後半以降に伐採された木材だったことが明らかになった。地元では丸岡城の国宝化を目指す動きがあり、坂本憲男市長は「残念だが(国宝化への)決め手が他にあるかも含め、調べたい」と述べた。【岸川弘明】

現存天守では最古との説もあった丸岡城。調査の結果、寛永年間に整備され、最古ではなかった=福井県坂井市で2019年3月26日午後0時37分、岸川弘明撮影
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/03/26/20190326k0000m040322000p/8.jpg?1