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今、賞味期限が切れた食品を割安で販売する店が話題になっている。通常は、廃棄されるという、賞味期限切れの食品。

口にするのはちょっと気になるという方も中にはいると思うが、そもそもこの賞味期限、どうやって決められているのか?



東京、代官山にある店で、定価500円を超えるオイスターソースやお菓子などが、なんと20円で売られていた。そのワケは…。

ルピシアグルマン・中江昭英相談役「賞味期限切れの商品を扱っております」

賞味期限が切れている商品を20円均一で販売するコーナーだ。

購入者「(賞味期限は)4月1日と3月になってます。全く気にしてないです」

以前も利用した購入者「賞味期限(切れ)といっても全然関係なくおいしくいただけるので助かります」

この店では、賞味期限が近いなどの理由で廃棄される商品を割安で販売。賞味期限切れのものが入荷されたときだけ不定期で20円均一コーナーが設置されるという。

ルピシアグルマン・中江昭英相談役「こういうこと(賞味期限切れを販売)を始めまして、少しみなさんが食品ロスのことを考えていただければと思います」

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こうした訳あり食品についてネットでは…

「20円で買えるなら問題なし」「中毒起こさなければ良いが」「廃棄するなんてありえない」

安全に食べられる期限を示した「消費期限」に対し、おいしく食べられる期限を示した「賞味期限」。切れていても問題ないのだろうか?

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訳あり商品を主に販売するスーパー。店の奥には破格のコーナーがあった。「9円」の豆乳に「22円」のジュース。少し前に賞味期限が切れたものだった。

店を運営するファンタイム代表社員・松井隆さん「(販売業者から)期限切れのものはなかなか売ることは難しいし、でもまだ捨てるのはもったいないし、でも捨てるしかない、困ってるんだよねって。話を聞いてわれわれの方で売ってみようかというふうに思いまして」

製造から賞味期限までの期間の1.5倍までを目安に、味見もしながら販売しているという。

購入者「(賞味期限切れは)最初気にしてましたけど、食べて全然問題ないじゃんって思って、それからもうがんがん買ってますね」

購入者「すぐ食べちゃえば大丈夫だから」

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街なかで見つけたのは、大きく50円と書かれている黄色い自動販売機。90円の商品に混じって販売されていたのは50円のドリンク。50円玉を入れ、購入すると、賞味期限は11日後だった。

扱っているのは、賞味期限が切れた商品ではなく、賞味期限が「近い」商品。メーカーの要望を受けて、こうした商品を入荷した際には、格安で販売しているという。

街の人は賞味期限をどれくらい気にしているのだろうか?

「(賞味期限の)日付が遠い方がいいなと思って選びます」

「一週間以内だったら食べちゃうかな」

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そもそも賞味期限はどのように決められるのだろうか。メーカーの依頼を受けて食品の検査をする会社を訪ねた。

食品微生物センター 管理栄養士・平出夏樹さん「すでに75日間経過したお品物でして」

25度で保存されていたのは常温保存できるバウムクーヘン。

検査の依頼があった商品を、メーカーが希望する温度帯で保存、定期的に細菌の数を検査している。

細菌が一定の数を超えない期間が仮に100日あったとすると、賞味期限は70〜80日で設定するよう提案するという。

食品微生物センター 管理栄養士・平出夏樹さん「万が一何かあったときに保証がとれないので(賞味期限は)安全係数として0.7〜0.8かけた日数で設定をお願いをしています」

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短めに設定されることが多いという賞味期限。専門家に聞いた。

食品ロス問題に詳しい井出留美さん「賞味期限(の期間)は大体2割減ぐらいになっていると考えればいいかなと。(賞味期限が)過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではないし、法律に抵触するわけではないので、賞味期限が切れたものを販売するのは構わないです。基本的には五感で(食べられるか)判断していただきたいなと思います」

賞味期限にかかわらず、においや見た目などから自分で食べられるか判断することが大事だという。