米中、追加関税で対立残す=月内の首脳決着困難−貿易協議

 米中両政府による閣僚級の貿易協議は5日、ワシントンで3日間の
日程を終えた。互いの輸入品に課した追加関税の扱いなどで
溝が埋まらず、来週以降もテレビ会議で協議を続ける。
トランプ米大統領はこの日、「合意できるか予断を持ちたくない」と
中国側をけん制。交渉は長期化の様相を呈しており、目指す月内の
首脳決着は困難な情勢だ。

 閣僚級協議は、先週の北京会合に続く開催。中国による不公正貿易
慣行の是正策をまとめた合意文書案の作成に取り組んだ。
今回の会合では交渉の大枠で合意し、4月下旬にも開く首脳会談で
最終決着する段取りを描いていた。だが、首脳会談の日程は決まらず、
トランプ大統領は4日、合意できるかは「4週間前後で分かる」と
トーンダウンさせた。

 トランプ大統領は「追加関税」「合意履行の仕組み」「知的財産権」を
めぐる対立が解けていないと明らかにした。貿易摩擦の影響で景気が
減速する中国は、合意後直ちにすべての追加関税を解除するよう要求。
米国はこれを拒否し、中国が合意を履行したか確認するまで全廃には
応じない方針だ。

 今回の協議終了後、ホワイトハウスは声明で「重要な作業が
残された」と指摘した。


時事通信社【ワシントン、北京時事】(2019年04月06日14時53分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019040600172&;g=int

米中貿易協議のため訪米した中国の劉鶴副首相(左)と面会する
トランプ米大統領=4日、ホワイトハウス(AFP時事)
https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/20190406at20S_p.jpg