2019年4月24日 21時42分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190424/k10011895401000.html

京王電鉄の子会社の京王観光が、団体旅行の乗客の数を偽ってJRに支払う乗車料金を少なくする不正を繰り返していた問題で、JR6社は京王観光に合わせて1億8000万円の損害賠償を請求しました。

京王観光はJR6社から委託を受けて自社で乗車券などの発売を行っていましたが、この仕組みを悪用して団体旅行の乗客の数を実際より少なく偽り、JRに支払う乗車料金を少なくする不正を繰り返していました。

京王観光によりますと、乗客から受け取った料金とJRに支払った料金との差額はおよそ6000万円に上り、会社の利益に不正に計上するなどしていたということです。

これについてJR6社は今月19日、京王観光への乗車券の発券業務の委託を取りやめるとともに、違約金などを含めおよそ1億8000万円の損害賠償を請求しました。

JR関係者は「JRの乗車券を発売できる立場を悪用した不正乗車は極めて遺憾であり、厳しく対処した」と話しています。

京王観光はJRの乗車券や特急券を自社では販売できないため、取り扱う場合、JRの窓口で購入するかほかの旅行会社に依頼する必要があるということです。

京王観光は「不正が行われた事実を厳粛に受け止め、今後、再発防止に向けて努めていきます」とコメントしています。