同性愛の動物たち

コクヌストモドキ

同性愛行為に及ぶ2匹のオスのコクヌストモドキ(写真)。
この甲虫の場合、オス同士の同性愛行為によって異性との繁殖の機会も増えていることが新たな研究で明らかになった。

コクヌストモドキという甲虫のオスは同性愛行為に及ぶことがある。
この行為によって、実際には繁殖の機会が増えていることが新たな研究で明らかになった。 
この虫の同性愛行為自体は、数十年前から指摘されていた。
だが、その理由については、進化の観点から見て説明のつかない謎として残されていた。
進化の理論に基づけば、オスはメスとの生殖行為にエネルギーを集中するはずだからだ。

一方、オス同士は同性愛行為において互いに精液をかけあっていることが判明した。
したがって、このような行為はメスとの交尾の前に古い精子を排出し、新しい精子を準備するためのものである可能性が示唆された。
 さらに研究チームは、精液をかけられたオスがその後でメスと交尾すると、
メスは交尾相手以外のオスの精子を受精することを突き止めた。
つまり、オスはメスと直接交尾せずに自らの精子を受精させているのではないかという驚きの結果が得られたのだ。
そうなると、コクヌストモドキの同性愛行為は繁殖に直接役立っていることになる。
交尾の時間と手間をかけずに精子を受精させることができるからだ。


虫のゲイセックス
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