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記者宅を家宅捜索 米加州警察 捜査報告書入手で トランプ政権の影響か
毎日新聞 2019年5月18日 21時29分(最終更新 5月18日 22時04分)

 【ロサンゼルス福永方人】米西部カリフォルニア州サンフランシスコ市で、弁護士の変死をめぐる地元警察の捜査報告書を入手したジャーナリストが、警察から取材源を明かすよう求められ拒否したところ、今月10日に家宅捜索を受けパソコンや携帯電話などを押収された。リベラルな同州で当局による報道関係者への抑圧的な措置は異例で、メディアを敵視するトランプ政権の影響拡大を懸念する声が上がっている。

 今年2月、市内の住宅で公選弁護人の男性が倒れ、搬送先の病院で死亡した。フリージャーナリスト、ブライアン・カーモディ氏(48)が入手した報告書には、男性が倒れた際、妻ではない女性と一緒にいたと書かれていた。また、現場に残された酒の空き瓶や大麻成分を含むグミなどの写真も含まれていた。同氏は報告書を地元テレビ局に売り込み、死亡の2日後にその内容が報じられた。
 男性は警察に批判的な姿勢で知られており、遺族や市議会は警察が男性の評判をおとしめるため組織的に報告書をリークしたと主張し、強く批判した。危機感を強めた警察は流出元を突き止める内部調査を開始。4月にカーモディ氏を訪れて取材源の開示を迫ったが、同氏は拒否した。するとハンマーと銃を手にした警察官ら約10人が同氏の自宅と事務所を捜索し、報告書と取材道具を押収した。
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今年2月に米西部サンフランシスコ市内で変死した公選弁護人のジェフ・アダチ氏。死亡に関する捜査報告書のリークが騒動となっている=同市で2012年3月、AP
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