●李登輝氏
1.「人間いかに生きるべきか」という哲学や理念を教える。「公に奉ずる精神」こそが日本及び日本人本来の精神的価値観である。
中共、韓国には儒教社会としての「孝」(親孝行)の観念はあるが、「公」(忠)の観念はない。
2.「伝統や文化(精神的なもの)」と「進歩(物質的・機械的なもの)」との共存関係。

3.「義」を重んじ、「誠をもって率先垂範」、「実践躬行」するところである。日本精神の良さは口先だけじゃなくて実際に行う、真心をもって行うというところにこそある。
 ●孫文
 儒教は地域を公としない。孝の思想を中心に、血族を神聖化する。つまりは血族主義の儒教に馴致されて、古き越人の末裔たちは同姓をもって同血とし、機闘の目標を他姓にむけるようになった。これでは国家を公とする近代国家が興らない。
<日本から東亜各地に拡散した文明開化の波>
 ・日本の開国維新は、文明の改宗といわれるほどの東洋文明の否定であり、放棄だった。もちろん東亜世界の伝統的な中華天朝朝貢冊封秩序の否定でもあった。
 ・日本人の鋭い感覚は、近代化を「文明開化」として捉えた。そしてその時代感覚から「脱亜入欧」を進め、積極的に西欧文明を受容して国家を転生、成長、隆盛させるとともに、怒涛のごとくアジアに影響力を伸長していった。