虐待をこうむっている有色人種のなかでただ一国だけが
発言に耳を傾けさせるに十分な実力を持っている。すなわ
ち日本である。日本は唯一の非白人一等国である。人種以
外のすべての点で日本は世界の支配的大国と肩を並べてい
る。しかし、日本がいかに軍事力で強大になろうとも、白
人は日本を対等とは認めることはしないだろう。[3]

 植民地支配とともに、近代世界システムのもう一つの柱とな
っていたのが人種差別です。我が国は五大国の一つとして、
「名誉白人」の地位に甘んずる事なく、人種平等への旗手とし
て立ち上がったのです。その象徴的事件が、国際連盟設立の際
に、人種平等条項を連盟規約として入れようという日本政府の
提案でした。