■留置所で発見された遺体…「右足にアザ」

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】(2019年5月)
「私のような立場で刑事告発するのもおかしいと言えばおかしいので、躊躇するところでした」
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法医学者の出羽厚二教授。
この日、自ら刑事告発した事件について、検察官に説明を求めに行きました。

その事件とは…

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「これはひどい事例だなと。今の日本でこういうことあるのかと最初は疑問に思った。取り調べていた警察官が足を蹴り上げたんじゃないか」

2010年、手術ミスで患者を死亡させた業務上過失致死の疑いで逮捕された塚本泰彦医師(当時54歳)。

逮捕から19日後、警察署の留置場で遺体となって発見されました。
遺体と面会した遺族は、右足のアザに衝撃を受けたと話します。

【塚本医師の遺族】
「本人亡くなっているよりも、右足見てびっくりしたんですよ。なぜ皮膚がこんなに変色しているんだろうと」

直後に発表された死因は「急性心筋梗塞」。
遺族は、真相を確かめようと奈良地裁に裁判を起こしました。

裁判で、警察は「留置場で座るときに右足を折り曲げて、ドーンという音を立てて座っていた」と説明しました。

【塚本医師の遺族】
「本人があぐらかく習慣もないし。普段からあぐらかいているのだったら、留置前からできているはず」

遺族は、死因究明が専門である出羽教授に鑑定を依頼しました。
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■なぜ皮下出血ができたのか…取調室で何が?

2007年、大相撲の時津風部屋で起きた力士暴行死事件。

当初、病死とされていましたが、遺族の依頼で解剖を行い、暴行死であると見抜いたのが出羽教授でした。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「しっかりとした死因究明できていないのに内因性(病気)の死因をつけてしまう社会から早く脱却すべきだと思います」

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「一番明らかにすべきことは、塚本さんの足にある皮下出血がなぜできたか。足で蹴るなどの打撲を受けたというのが一番考えやすいと思います」

2016年11月、出羽教授は、初めての刑事告発に踏み切りました(特別公務員暴行陵虐致死傷罪)。

しかし、翌年、奈良県警は「暴行はなかった」として書類送検。

民事裁判では、暴行があったかどうか判断されることなく、遺族の請求は退けられました(確定)。

そして、2019年4月、奈良地検は、取り調べを担当した警察官2人を不起訴処分とし、捜査は終了しました(特別公務員暴行陵虐致死は嫌疑なし、致傷は嫌疑不十分)。

密室の取調室で何があったのか。結局、明らかにされることはありませんでした。

■進む「取り調べの可視化」

※省略

■不起訴処分を受け、検察審査会へ申し立て

2019年5月、奈良地検から不起訴処分の連絡を受けた出羽教授は、その理由について説明を求めました。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「(検察官は)暴行があったともいえないし、なかったともいえないと。肝心なところは聞けなかった」

検察官から、詳しい説明はありませんでした。

6月5日、出羽教授は、市民が不起訴処分について審理する検察審査会へ申し立てを行いました。

【岩手医科大学(法医学)・出羽厚二教授】
「これを見て頂ければ、一般的な感覚で、まず暴行を疑うのが当たり前のことだと思います」

闇の中に葬られつつある、密室での取り調べの実態。
取り調べの可視化によって、今後こうした事態を防ぐことができるのでしょうか。

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