https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190616/k10011954721000.html

16日朝早く、大阪 吹田市の交番前で、26歳の男性巡査が男に包丁で胸を刺されて
意識不明の重体となり拳銃を奪われた事件で、交番の防犯カメラに映った不審な男と
特徴が極めてよく似た男が、14日から15日にかけて市内のホテルに宿泊していたことが
捜査関係者への取材で分かりました。警察は同一人物とみて男の特定を進めるとともに
行方を捜査しています。さらに、拳銃を奪った男が逃走を続けていることから、警察などは
市民に対し不要不急の外出を控えるよう呼びかけを続けています。

16日午前5時半ごろ、大阪 吹田市の千里山交番前の路上で、古瀬鈴之佑巡査(26)が
左胸に包丁が刺さった状態で倒れているのが見つかり、意識不明の重体になっています。

古瀬巡査が所持していた5発の弾が入った拳銃が、強奪防止用の金具のフックが外されて奪われ、
警察は強盗殺人未遂の疑いで捜査しています。

当時、交番の勤務は3人態勢で、事件の直前におよそ800メートル離れた公衆電話から
「空き巣の被害があった」という通報が入ったため2人が向かい、そのあと巡査が交番を
出ようとしたところ、刺されたということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190616/K10011954721_1906161757_1906161818_01_04.jpg

これまでの調べで、事件の1時間余り前に、黒っぽい上着と青っぽいズボン姿で、白っぽい帽子をかぶり
メガネをかけた不審な男が8回にわたって交番の周囲をうかがうように歩き回っているのがわかり、
警察は交番の防犯カメラに映った不審な男の画像を公開しました。

捜査を進めた結果、この男と特徴や服装が極めてよく似た男が14日から15日にかけて、
交番からおよそ2キロ離れた市内のビジネスホテルに宿泊していたことが捜査関係者への取材で分かりました。

警察は同一人物とみて男の特定を進めるとともに行方を捜査しています。

さらに、拳銃を奪った男が逃走を続けていることから、大阪府内では行政や警察が市民に対し、
不要不急の外出を控えるよう呼びかけを続けています。

ホテルのスタッフ「通常の客と雰囲気違った」

警察が画像を公開した防犯カメラに写った不審な男と特徴が極めてよく似た男が宿泊したビジネスホテルの支配人に
よりますと、警察から捜査協力を要請され、男がチェックインの際に氏名や住所を記入した宿泊台帳を提出したということです。

ホテルに設置されている防犯カメラはすでに上書きされて映像は残っていなかったということです。

男は14日午後3時ごろに予約無しで訪れ、8階の部屋で1人で泊まり、15日朝、チェックアウトしたということです。

支配人によりますと、受付で対応したホテルのスタッフは、宿泊した男は白い帽子をかぶり、黒っぽい上下の服を着ていて、
警察が公開した写真の男と服装が似ていたと話しているということです。

また男の様子について「周囲をきょろきょろするというか、目を合わせようとしないというか通常の客とは雰囲気が違った」
と話しているということです。