http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190621-389025.php
 東日本大震災以降、急速に生息域を拡大させているイノシシ、県は環境省の試算などに基づき2014(平成26)年度時点で
県内生息数を約5万頭と想定、20年3月末までに5200頭に減らす目標を設定していた。

 しかし、寒い地域で分布の少なかったイノシシが地球温暖化の影響などで全国的に生息域を拡大。
県内では比較的雪の多い阿武隈川より西側の地域では生息していないとされてきたが、原発事故に伴う避難区域で増えた個体が温暖な気候もあって
西側にすみかを広げたとみられ、目撃の少なかった会津地方でも捕獲されるようになった。

 県は原発事故後の11年4月〜今年3月に12万5000頭以上を捕獲しているが、こうした生態や生息域の拡大、
原発事故による捕獲機会の減少が重なり、県内の生息数が増えたとみられる。
17年度に県内で確認された鳥獣による農作物の被害額約1億4300万円のうち、イノシシは約7880万円を占める。

 県は想定を上回る個体の増加を受け、生息数や対策について5年間の方針を定めた管理計画を1年前倒しして今年3月に改定。
年間の捕獲目標を8000〜1万7000頭から2万5000頭以上に修正した。