京大側「集会中止」求めるも−−学生、タテカンフェス決行
毎日新聞 2019年6月26日 08時05分(最終更新 6月26日 08時05分)

◆サークル「シン・ゴリラ」抗議 板に大書
 京都大が本部のある吉田キャンパス(京都市左京区)周辺での立て看板(タテカン)を規制する中、
抗議してきた学生サークルが25日、「タテカンフェス」と題した製作イベントを構内で開いた。
「タテカンは京大の文化」として「タテカンを知らない新入生にも体験してほしい」と企画。
「集会の中止」を求める大学職員がビデオ撮影する中、参加者はベニヤ板にペンキを塗ってタテカンを完成させた。

 サークルはタテカン規制を受けて昨年4月に結成された「シン・ゴリラ」。
大学が禁じている百万遍交差点にタテカンを据えたり、教室でビラを配るなどして参加を呼びかけていた。

 正午からの開始直後、10人ほどの職員が
「学内集会規程に基づかない無断の集会は認められないため、ただちに集会を中止して解散しなさい」などと記したプラカードを持って近づき、中止を求めた。

 学生側は抗議しつつ、交代で4枚半のベニヤ板にはけを走らせた。
最後に「Shin Gorilla」「Presents」と大書すると、見守っていた100人以上の学生から拍手が起きた。
このタテカンは百万遍交差点に設置するという。

 サークル会長の法学部2年、加藤一樹(いつき)さん(19)によると、
イベントのため三つのタテカン(ベニヤ板で計10枚)を準備して同日早朝に会場そばに置いていたが、なくなっていた。
「タテカンフェス」は昨年6月にも開いたが、集会の届け出や中止を求められたことはなかったという。

 職員に反論していた大学院生(22)は「形骸化していた学内集会規程を恣意(しい)的に持ち出すのはおかしい」と話した。

◇ 京都大の構内で、多くの学生らが見守る中でタテカンを製作する参加者。
大学職員が「集会を中止して解散しなさい」と書いたプラカードを持つなどして監視した=京都市左京区で2019年6月25日午後0時18分、南陽子撮影
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