https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190628-00050268-yom-soci

ベネッセ流出、顧客らに賠償命令…1人に2千円
6/28(金) 19:31配信

読売新聞オンライン
 ベネッセコーポレーション(岡山市)の顧客情報流出事件を巡り、流出で精神的苦痛を受けたとして、顧客らが同社側に損害賠償を求めた2件の訴訟の控訴審で、東京高裁(萩原秀紀裁判長)は顧客ら計5人に1人あたり2000円を支払うよう同社側に命じる判決を言い渡した。判決は27日付。同種訴訟で同社のグループ会社への賠償を命じた判決はあるが、ベネッセ本体に賠償を命じたのは初めて。

 高裁判決などによると、グループ会社に派遣されたシステム担当者(不正競争防止法違反で有罪確定)は2014年、ベネッセの顧客情報約1000万件を名簿業者に売却。ベネッセは補償のため、1人あたり500円の金券を配布した。

 1審の東京地裁と横浜地裁はそれぞれ、「慰謝料が必要な精神的苦痛はなかった」などとして請求を棄却したが、高裁は「流出で顧客らには不快感や不安感が生じており、慰謝料が支払われるべきだ」と指摘。「ベネッセにはグループ会社の監督を怠った過失がある」として賠償責任を認めた。

 ベネッセホールディングス広報部の話「判決内容を精査した上で、今後の対応を検討する」