>>538
>>523


>>544
しかし、日本政府がサンフランシスコ平和条約で戦争中に生じた損害についての請求権を放棄したので、被害者の請求権はなくなってしまったと思った日本の人たちは、
損害を与えた相手国を訴えられなくなったのだから、代わって、本国である日本を訴えることにしました例えば、カナダで財産を取り上げられてしまった人がカナダを訴えられなくなったのだから、
代わって日本政府に補償してもらう、あるいは、原爆の被害者がアメリカを訴えられなくなったのだから、
代わって日本政府に補償してもらう、
という具合です。

それに対して日本政府は「サンフランシスコ平和条約によってなくなったのは国家の請求権であり、個人が損害賠償を請求する権利は残っている。
したがって、外国政府を直接訴えることができるのだから、
日本が訴えられるいわれはない。個人の請求権はサンフランシスコ平和条約によっても放棄されていない」と言ってきました。

その主張がブーメランのように日本政府に返ってきたのが1990年代です。
アジアの戦争被害者たちが半世紀近くの沈黙を破り、日本政府や日本企業に対して訴えを起こしたのです