https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakashinji/20190910-00141943/

「地獄だ」「どうすれば」 その時、成田空港では何が起きていたのか
田中森士 | ライター・元新聞記者
9/10(火) 7:01

台風の影響で交通機関がまひし、1万人を超える人々が成田空港で足止めとなった。「地獄だ」「どうすればいいの」など悲痛な声が聞かれた現場に、筆者は偶然居合わせた。現場では何が起きていたのか。

「陸の孤島」と化した成田空港
9日午後4時半ごろ、筆者を乗せたシカゴ発のJAL便は、予定より遅れて成田空港に到着した。早く都内の宿で休みたい。そんなことを考えながらふとスマートフォンを見ると、知人からこんなメッセージが届いていた。

「成田空港が陸の孤島と化しているようです」

自動入国ゲートと税関を抜け、第2ターミナル到着ロビーに出る。そこには、大勢の人で混雑していた。スーツケースに座りスマホをいじっている人。床に寝転がっている人。インフォメーションの列に並んでいる人。表情は一様に疲れている。

鉄道の切符売り場付近も、人であふれかえっていた。列に並ぶ人の顔ぶれを見ると、外国人の姿が目立つ。観光目的で来日した人も多いことだろう。小さな子供を連れた母親の姿もちらほら見られ、胸が痛む。

そこで得られたのは、JRは終日運休、京成電鉄も運行を見合わせているという情報だった。鉄道をあきらめ、どうしようかと思案していたところ、準備が整い次第、一部のバスが運行を再開するとのアナウンスが聞こえてきた。急いでバス乗り場へ行くと、すでに長い長い列ができている。これではいつ乗れるか分からない。タクシー乗り場も同じような状況だった。そんな折、京成電鉄が成田空港からの運行を一部再開するとの情報が流れた。人々は乗り場に向かって動き出し、筆者もそれに呼応した。

首都圏の「災害に対するぜい弱性」
(リンク先に続きあり)