https://www.jiji.com/jc/article?k=2019100100607
 環境省は1日、シカやイノシシなどの狩猟で鉛弾の使用を全国的に禁止する検討を始めると発表した。
鉛弾をのみ込んだ水鳥などが中毒死するケースが相次いでいるため、既に禁止されている北海道以外にも対象地域を広げる考え。
小泉進次郎環境相は同日の閣議後の記者会見で「北海道以外でも非鉛製銃弾への切り替えを進めていきたい」と述べた。

 鉛は有害物質だが、安価なことから狩猟用の銃弾によく使われている。しかし、散弾銃により飛び散った鉛弾は、カモなどの水鳥が砂とともにのみ込み、
体内に吸収される。また、撃たれた獣を食べるワシなどの猛禽(もうきん)類が鉛弾を摂取するケースもある。

 環境省は今後、鉛弾の影響に関する実態調査や海外の事例収集を進めるほか、狩猟関係者と議論する。
2021年度に鳥獣保護法の基本方針を改定する際に、全国的に禁止したい考えだ。