※統一まで349

韓国政府は22日、ロシアの軍用機6機が韓国の防空識別圏に繰り返し進入したため、軍が監視飛行などを行ったと発表し、ロシア側に遺憾の意を伝えました。

韓国国防省の発表によりますと、22日午前、ロシア軍のA50早期警戒管制機1機が、日本海にあるウルルン(鬱陵)島の付近で2度にわたって韓国の防空識別圏に進入したということです。

また、これとは別に午前10時40分すぎには、ロシア軍のスホーイ27戦闘機1機とTU95爆撃機2機が、ウルルン島の近くから韓国の防空識別圏に入ったと説明しています。

3機は、およそ30分後に防空識別圏を出ましたが、このうちの1機は、ウルルン島と韓国が「トクト(独島)」と呼んで領有権を主張する、島根県の竹島の間を飛行したということです。

その後もさらに戦闘機2機が加わり、午後3時すぎまで、繰り返し韓国の防空識別圏に入ったということで、韓国軍の戦闘機が追跡や監視飛行などを行いました。

これを受けて韓国は、外交ルートを通じてロシア側に遺憾の意を伝え、再発防止を求めました。

韓国軍はことし7月、竹島付近の空域でロシア軍機が「領空を侵犯した」として警告射撃を行い、日本も抗議した経緯があります。

こうした事態を受けて、韓国は、緊急時の対応などをめぐってロシアと議論を進めていただけに、ロシア側の意図を慎重に分析しているものとみられます。

ロシア国防省「領空を犯していない」

韓国政府が、ロシアの軍用機6機が韓国の防空識別圏に繰り返し進入したと発表したことについて、ロシア国防省は22日、声明を発表しました。

それによりますと、「2機のTU95爆撃機が計画どおり、日本海や東シナ海などの公海上を飛行した。この飛行にはスホーイ35戦闘機とA50早期警戒管制機も加わった」としたうえで、「他国の領空を犯すことなく国際法を厳格に順守して飛行している」として韓国側の指摘を否定しました。

2019年10月23日 0時06分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191022/k10012144151000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191022/K10012144151_1910221913_1910221918_01_02.jpg