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真希、深い海にいたんだね 津波の日から、やっとだね
力丸祥子
2019/10/24 17:31 有料会員限定記事

慰霊碑に手を合わせる大久保さん夫婦。一人娘の真希さんが働いていた自動車学校跡地に造られた=2019年10月23日午後2時41分、宮城県山元町、力丸祥子撮影
 やっとだね。お帰り――。津波にのまれ、行方不明になっていた宮城県山元町の女性(当時27)が、両親のもとに戻った。2011年3月11日から8年7カ月。深い海の中から見つかった小さな骨を、両親はそっと抱きしめた。

 24日、宮城県警亘理署の3階。白い布で包まれた箱には、一人娘だった大久保真希さんの下あごが納められていた。母親の恵子さん(61)が優しく抱きしめると、父親の三夫さん(66)はそっと手を添えた。

 真希さんの遺骨は8月末、山元町の沖合約6キロ、深さ20メートルほどの海中で見つかった。地元の漁師の刺し網にかかり、DNA型や歯の治療痕から身元が特定されたという。

 三夫さんの携帯電話に着信があ…

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