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台風で浸水 2階での生活長期化 福島 郡山
2019年11月7日 15時47分

台風19号の影響で、ほとんどの住宅が床上浸水した福島県郡山市中心部の地区では、多くの世帯で台所や風呂場などがあった1階が使えなくなり、2階での生活を余儀なくされています。床板の張り替えなどの工事も長期化する見込みで、生活面のサポートが課題になっています。

郡山駅からおよそ1キロの市中心部にある梅田地区では、台風19号の影響で、およそ120棟の住宅のほとんどで、床上まで浸水しました。

このうち、鈴木カツヨさん(75)、洋平さん(77)夫婦の住宅は、床上から1メートルほど浸水しました。

1週間ほどは親類の家に避難していましたが、今は自宅に戻り、被災する前はほとんど使っていなかった2階部分で生活しています。

こたつなどの家具は、もらったり、新たに購入したりしたほか、台所も浸水したため、携帯型のガスコンロを使って調理しています。

風呂も使えなくなったため、親類の家や近くの銭湯などに通っているということです。

夜は防犯のため戸を締めきりますが、浸水した1階から悪臭が立ちこめてくるといいます。

1階の部屋は、床板の張り替えを行うため基礎部分を乾燥させていて、カビなどが発生しないよう毎日、消毒剤をまいているということです。

ただ、工務店はほかの世帯からの依頼も多く、本格的な工事の時期は見通せていない状況だということです。

地区の区長によりますと、多くの住民が2階で生活をしながら、工事を待っている一方、再び浸水するリスクや金銭面の理由から、住宅を再建せずに別の場所で生活を始めた人もいるということです。

鈴木カツヨさんは「1階の修繕に時間がかかるので、狭くて不便な生活が続きますが、もっと大きな被害を受けた人もいると思うので仕方がないです。近所の人と声をかけながら、焦らずに頑張ります」と話していました。

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