7、サブゲームについて
 クエストやカジノや馬レース、メダルや鍛冶やドゥルダといった諸々のサブゲーム。
 これらに時間を費やすよりも、レベルを上げた方が数段攻略が速い。
 そこに存在意義が問われている。
 サブだからメインになってはいけないが、旨味(うまみ)が無いのもまた問題だ。
 クエストとかヨッチとか、ひたすら面倒な作業が続くのに、それに見合うだけのリターンが無い。
 ゲームバランスがぬるいから報酬に価値を持たせられないんだ。
 一体いつの頃からドラクエはこんな空仕様になってしまったのか。
 RPGというのは、やったらやっただけ報われるものでは無かったのか?
 それが最近のドラクエは、戦闘は報われ過ぎて、サブゲームは報われなさ過ぎる。
 ここにバランス的な問題がある。
 昔のドラクエはレベル上げで時間がかかったが、それは中身のある確かな時間だった。
 今のサブゲームはどうだ?ただ時間がかかるだけで、指の運動をしているのと何ら変わりが無い。
 
8、ストーリーについて
 全体としては良かったが、物語前半で「虹の枝」を追い求めることの動機付けが弱い気がした。
 命の大樹に行くのに何故「虹の枝」が必要なのか、そもそも命の大樹を目指す動機も曖昧だったように思う。
 ゲーム開始時の「あらすじ」について。長いのと短いのとがあって統一が取れていなかった。
 個人的には長いの程文章のまとまりが悪く、読みづらかったように思う。
 「世界崩壊」〜の流れはとても良かった。
 主人公が大樹から落下してからグレイグが加入するまでのストーリー、演出は神がかっていたと思う。
 そしてベロニカの死。
 意表を突かれたのはもちろん、亡くなる前夜の会話や「断髪」の演出も含めて、ゲームなのに心に響いた。
 ただ残念だったのは、直後に「神の民の里」で生き返る前フリを聞かされてしまうこと。
 これで一気に興醒めした。そういうのはエンディングまで取っておいて欲しかった。
 クリア後については賛否両論あると思うが、論争になってる時点で開発者はニヤリとしてるのではないか。
 「究極の選択」については、DQ5の「結婚」以来のプレイヤーを迷わす好演出だった。
 ただ、「パラレル説」をあえて否定する必要は無かったように思う。