帰還事業60年 脱北者が講演

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20191214/1000041444.html
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多くの在日韓国・朝鮮人やその日本人妻らが北朝鮮へ渡った「帰還事業」から60年となるのを前に、
当時の記憶を語り継ごうと、北朝鮮に渡り、その後、脱北した人たちなどが新潟市で講演会を開きました。

昭和34年に始まった帰還事業では、25年間でおよそ9万3000人が、新潟港から当時、
「地上の楽園」と宣伝された北朝鮮へと渡りました。
背景には、日本での貧困や差別もあったとされますが、現地で厳しい生活に直面し、
日本に戻れずにいる日本人妻なども少なくありません。

帰還事業が始まって14日で60年となるのを前に、事業で北朝鮮に渡り、
その後、脱北した人たちなどが13日新潟市内で講演会を開きました。

このうち、22歳で北朝鮮に渡ったという女性は
「生活が苦しいだけでなく言いたいことも言えなかった。息子も脱北したが捕まって送り返され、
生死も分かりません」と話していました。
また、日本人妻として北朝鮮に渡った斉藤博子さんは
「出発前に、ひとりひとり北朝鮮に行くかどうか確認されるはずだったが、
実際は家族を集められて『行きますね』と聞かれただけだった」と証言しました。

そして、当時、帰還を支援する活動をしていた新潟市の小島晴則さんが
「当時は県民ぐるみでよかれと信じて事業に関わりましたが、日本への里帰りもできぬまま
多くの人にとって帰還は無念の別れとなった」
と述べ、日本人妻などが里帰りできるよう訴えていました。

12/14 06:40