佐井村牛滝地区の牛滝神明宮で15日夜、大声を上げながら、ご飯や汁物を食べ続ける奇習「おこもり」が行われた。食べては盛るの応酬が限界まで繰り広げられ、参加者が無病息災と豊漁を祈った。

 江戸時代から続いているとされ、同日と1月15日に実施されている。午後9時すぎ、年配者が食べる「一番膳」からスタートした。

 お膳はご飯、豆腐とキノコのすまし汁、ゼンマイのからしあえ、たくあんの4品。食べる側は「めしーっ」「しるーっ」と絶叫しながら、次々と平らげては箸で器をたたき、お代わりを催促。給仕役も声を張り上げて「くえーっ」とせき立てた。女性らによる「三番膳」が終わるまで、社殿に叫び声や笑い声が響き渡った。

 地区総代の坂井一尚さん(62)は「今年もタラ漁が順調に推移したので、来年も豊漁を願いたい。地区の皆さんも健康に暮らせれば」と語った。

デーリー東北新聞社
12/16(月) 9:39配信デーリー東北新聞社
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191216-00010000-dtohoku-l02
画像 食べては盛るの応酬が限界まで繰り広げられた「おこもり」=15日午後9時40分ごろ、佐井村の牛滝神明宮
https://amd.c.yimg.jp/im_siggiU8guDTX2nBQv5qwxKjQhQ---x900-y596-q90-exp3h-pril/amd/20191216-00010000-dtohoku-000-1-view.jpg