https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191219/k10012221251000.html


イラン大統領「米中心の金融システムから脱却する必要」
2019年12月19日 17時39分米イラン対立

イランのロウハニ大統領は、20日から日本を訪れるのを前に、訪問先のマレーシアで演説し、イランに経済制裁を続けているアメリカのトランプ政権を非難するとともに、国際社会に対して、アメリカを中心とする金融システムから脱却する必要があると訴えました。

イランのロウハニ大統領は20日から日本を訪れるのを前にマレーシアを訪問中で、19日、首都クアラルンプールで開かれたイスラム諸国の首脳らが参加する国際会議で演説しました。

この中で、ロウハニ大統領は「アメリカは最大限の制裁を通して、イランを崩壊させたり、降伏させたりしようとしている」と述べ、経済制裁を続けているトランプ政権を非難しました。

そのうえで「国際的な経済システムのドル化は、アメリカによる脅威的な制裁や経済テロを実行可能にしている。アメリカドルの支配から自由になる道を探さなければならない」と述べ、国際社会に対して、アメリカを中心とする金融システムから脱却する必要があると訴えました。

イランでは、アメリカの経済制裁によって外国企業の撤退が相次いだほか、物価の高騰が市民生活を直撃していて、IMF=国際通貨基金はことしの経済成長率をマイナス9.5%と予測しています。

イランとしては友好国の日本やマレーシアへの訪問を通して、経済関係を強化する道を模索し、厳しさを増す国内経済の改善につなげたい考えです。


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