経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が2015〜16年度に、在庫を過大に資産計上する不適切な会計処理をした疑いがあることが分かった。元三洋電機副社長の本間充氏(72)が経営トップを務めた時期にあたる。累計100億円程度を過大に計上し、本業のもうけを示す営業損益のかさ上げや、損失の先送りにつながった疑いがある。当時の判断の適否や経営陣の指示の有無などが、第三者委員会による調査の焦点になる。

 本間氏は15〜17年にJDIの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めた。関係者によると、過大計上は本間氏が会長兼CEOに就いた15年6月の直後に始まり、16年度まで続いたという。過大計上された疑いのある在庫は、本間氏の後任の東入来(ひがしいりき)信博氏(71)が経営トップを務めた17〜18年度に減損処理されたという。一般的に在庫を過大に計上すれば、その決算期の営業損益をかさ上げできる。在庫の資産価値が減っても、直ちに減損処理をしなければ、損失の計上を先送りできる。

1/10(金) 7:00配信
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