男は6〜8月、6回にわたって女子児童11人の着替えを盗撮。担任を受け持つ教室や多目的室、更衣室のカーテンや空き箱に穴をあけ、そこにスマホを貼り付けておいて隠し撮りするという手口だった。さらに教室で女子児童の衣服に下半身をこすりつけて体液を付着させ、その一部始終をスマホで撮影もしていた。

 男は一連の犯行について「盗んだことがばれ、いつ捕まるか不安定になり突発的にやった。してはいけないことをする背徳感やドキドキ感を味わい、気持ちを落ち着かせた」と公判で打ち明けた。

 昨年12月、奈良地裁で開かれた判決公判で、中山登裁判官は「児童の健全育成に寄与する職責を担っていた被告がした行為は言語道断で、おぞましい」と強く非難。「卑劣で悪質性が高い」として懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。

 中山裁判官は判決言い渡し後、「教師としての能力も高く、同僚らからも信頼を得ていた。しっかりと罪を償い、更生してほしい」と説諭した。男は「たくさんの人に迷惑をかけ、裏切ってしまった。申し訳なく思っている」と謝罪し、「自分にできることは一生をかけて謝罪の気持ちを持ち続けること。真面目に一日一日頑張りたい」と涙ながらに話した。

2020.1.20 11:00
https://www.sankei.com/west/news/200120/wst2001200002-n2.html