「武漢に取り残されたペットを救おう」SNS上で救援の呼び掛け、中国

【AFP=時事】新型コロナウイルスの流行により異例の封鎖措置が取られている中国中部・湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)では、人間だけではなく、多くのペットも家族から引き離されている。ソーシャルメディア上では心配する飼い主たちの投稿に対し、見ず知らずの動物好きの人たちが孤立したペットの世話を申し出ている。

【動画】台湾へ帰る人が撮影した、武漢の空港内の様子

 中国版ツイッター(Twitter)「微博(ウェイボー、Weibo)」では3日、最も検索されたキーワードの第3位に「武漢に取り残されたペットを救おう」というハッシュタグがランクインした。武漢に帰れなくなってしまった飼い主や支援したいと思う人ら数百万人が、このハッシュタグを使用している。

 ある男性ユーザーは1月30日、「どうか私の猫に餌をやってください」と投稿。3日に同じハッシュタグを使い、愛猫の「マオマオ」に餌をやってくれるという「若い男性」が見つかったとの朗報を書き込んだ。男性ユーザーは「ビデオチャットをしながら彼がドアを開けると、マオマオがとても悲しげに鳴いた。もう10日以上家を空けていたんだ」と述べた。

 またコミュニケーションツールQQでは、武漢に帰れない飼い主に代わってペットに餌をやる「心優しい人」を募るために動物愛護団体「武漢小動物保護協会(Wuhan Small Animal Protection Association)」が立ち上げたグループに2000人以上が登録した。

 グループのあるメンバーは3日に匿名の投稿で、飼っているヘビが「死んでしまわないか心配だ」「まだ子どものヘビなので、今年の冬は冬眠させなかった」と訴え、誰か餌をやってくれる人はいないかと尋ねた。3日夜の時点で、この依頼を引き受けようという人は現れていない。

 ペット救援呼び掛けのきっかけとなったのは中国メディアの報道だ。新型コロナウイルスの流行に伴い、集合住宅でペットが禁止された例などが数多く報じられている。中には、飼い主がペットを投げつけて殺したという報道もあるが、その真偽は確認されていない。

 新型コロナウイルスは野生動物を売っていることで知られている武漢の市場で、動物からヒトへの感染が起きたと考えられているが、世界保健機関(WHO)はウェイボーの公式アカウントで「犬や猫、その他のペットが新型コロナウイルスに感染し得るという証拠はない」と述べている。【翻訳編集】 AFPBB News

新型コロナウイルス感染流行の中心地となっている中国中部・湖北省武漢の閑散とした道路(2020年1月29日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
https://lpt.c.yimg.jp/im_siggTeDDddbCfwr7EcT9Amh_kw---x900-y599-q90-exp3h-pril/amd/20200204-00000011-jij_afp-000-view.jpg

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200204-00000011-jij_afp-int
2/4(火) 11:14配信AFP=時事