サービス収支は1758億円の黒字、比較可能な1996年以降で初の黒字
旅行の黒字額は2兆6350億円と過去最高を更新

財務省が10日発表した2019年の国際収支によると、輸送や旅行を含むサービス収支が1758億円の黒字と、年間で初めて黒字に転化した。訪日外国人旅行客数が過去最高を記録する中、旅行収支が全体を押し上げた。

  サービス収支が黒字になるのは比較可能な1996年以降で初めて。サービス収支を構成する3項目のうち、旅行の黒字額は2兆6350億円と過去最高を更新し、輸送とその他サービスの赤字を補った。 

インバウンド貢献、サービス収支が初の黒字

19年1〜12月累計で1758億円の黒字

出所:財務省・国際収支

  旅行収支黒字拡大の背景にあるのは訪日外国人客の大幅な増加だ。訪日客の消費が増えれば、旅行収支にプラスに作用する。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、昨年の訪日外国人旅行客数は前年比2.2%増の3188万人と過去最高を更新。観光庁の発表によれば、昨年の訪日外国人の旅行消費額は前年比6.5%増の4兆8113億円と7年連続で過去最高を更新した。

2020年2月10日 9:46 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-10/Q5B6YTDWX2QH01