クルーズ船の米国人40人が感染「帰国せず日本で入院」
2020年2月17日 4時14分
https://digital.asahi.com/articles/ASN2K1CS8N2JUHBI00Z.html?iref=comtop_8_01

 新型コロナウイルスの感染拡大が続くクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で16日深夜、乗船していた米国人の一部がチャーター機で帰国するため下船した。米国立衛生研究所(NIH)の幹部は、同船を「(感染の)ホットスポット」と表現、乗船していた米国人の約40人が感染していたことを明らかにした。
 16日、米CBSテレビに出演したNIHのアンソニー・ファウチ国立アレルギー・感染症研究所長は「約40人が感染した。彼らはどこにも行かない。日本の病院に入院する。症状のある人は、退避する飛行機に乗れない」と話した。
 退避機で帰国した米国人は米軍基地内でまた14日間の検疫措置を受ける。「船内の感染力を見ると、ホットスポットにいるようなものだからだ」と理解を求めた。
 ダイヤモンド・プリンセス号に乗っていた米国人は米政府によると約400人。全体で約3700人が乗船しており、16日までに355人の感染が確認されている。
 新型コロナウイルスの感染者はこれまでに約25カ国に広がっている。世界保健機関(WHO)は世界的な流行の拡大を意味する「パンデミック」とは見なしていないが、ファウチ氏は「今よりもより封じ込めを成功させない限り、パンデミックがまもなく起きる瀬戸際にあるのは確かだ」と話した。(ワシントン=香取啓介)