新型コロナウイルスの感染拡大をめぐって、アメリカのテレビ番組の司会者が中国に謝罪するよう求めたことについて、中国外務省の報道官はウイルスの発生源が中国とは限らないなどと指摘し、「『中国謝罪論』は全く道理がない」と述べ、強く反発しました。

新型コロナウイルスの感染が世界で拡大する中、アメリカのFOXテレビの司会者は、2日、テレビ番組の中で、中国がこの問題をめぐって正式に謝罪をするよう求めました。

これについて中国外務省の趙立堅報道官は、5日の記者会見で「発言はでたらめなもので、中国に対する傲慢な態度と偏見や無知を表している」と批判しました。

そして「『中国謝罪論』は、全く道理がない。ウイルスがどこから来たのか、まだ定説はないほか、発生源がどこであろうと中国はほかの国と同じようにウイルスの被害者だ」と述べ、強く反発しました。

そのうえで、趙報道官は「今回の感染拡大の防止について中国の能力は国際社会から幅広く称賛されている。各国の人たちの安全のために中国の国民は巨大な犠牲を払った」と強調しました。

趙報道官は4日の記者会見でも、新型コロナウイルスの感染は中国で初めて確認された一方で、発生源が必ずしも中国だとは限らないと強調していて、国際的に批判が高まることに神経をとがらせているものとみられます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200306/k10012316411000.html
2020年3月6日 4時33分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200306/K10012316411_2003060431_2003060433_01_02.jpg