( 核脅威イニシアティブ(NTI)、ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの研究者たちは2019年のレポートの中で、 195カ国の健康安全保障を評価するための「世界健康安全保障指数(Global Health Security Index)」を作った)

世界中に感染が拡大している新型コロナウイルスのような感染症の大流行に、十分な備えがある国もあれば、そうでない国もある。

新型コロナウイルスは3月12日現在、110カ国以上に広がり、12万6000人以上が感染、4600人以上が死亡している。中には、空港でのスクリーニングを実施したり、検査施設を強化したり、さまざまな予防措置を講じている国もあるが、最新調査によると、パンデミックの準備が十分にできている国はゼロだ。

核脅威イニシアティブ(NTI)、ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの研究者たちは2019年のレポートの中で、 195カ国の健康安全保障を評価するための「世界健康安全保障指数(Global Health Security Index)」を作った。レポートは、新型コロナウイルスのような感染症の大流行またはその他の生物学的大災害が起きた場合、その国がどのくらい準備できているかを説明している。残念ながら、他の国に比べてリスクの高い国もある。

それぞれの国のオープンソースのリソースとデータを使って、研究者は0〜100の健康安全保障スコアを開発した。100は、その国が完璧にアウトブレイクの準備ができていることを意味する。

それぞれの国の世界健康安全保障指数は、1) 病原体や有害物質の予防、2) 早期発見およびパンデミックの報告、3) パンデミックへの迅速な対応、4) 確かな医療制度、5) 国際規範の順守、6) リスク環境および生物学的脅威に対する脆弱性の6つのカテゴリーの評価をもとに算出される。

6つのカテゴリーの中でスコアが最も低かったのは「確かな医療制度」で、世界の平均スコアは26.4だった。スコアが最も高かったのは「リスク環境および生物学的脅威に対する脆弱性」で、世界の平均スコアは55.0だった。スコアの最も高いカテゴリーですら、その平均スコアは高いとは言えず、大半の国は感染症の大流行に十分な準備ができていないことを示している。

総合すると、世界の平均スコアは40.2で、これも全体的に十分な備えができていないことを示すものだ。

レポートでは、スコアが33.3以下の国を「最も準備ができていない国」としていて、72カ国がこれに当てはまった。

総合スコア23.6のアルジェリアや総合スコア25.8のイラクも「最も準備ができていない国」の1つで、これらの国ではすでに新型コロナウイルスの感染が確認されている。

以下、総合スコア25.0以下の、世界で最も感染症の大流行に備えができていない国 ワースト24を見ていこう。

24位 ドミニカ ── 24.0

22位T アルジェリア ── 23.6

22位T コンゴ共和国 ── 23.6

21位 ジブチ ── 23.2

20位 ベネズエラ ── 23.0

19位 ブルンジ ── 22.8

18位 エリトリア ── 22.4

17位 パラオ ── 21.9

16位 南スーダン ── 21.7

15位 ツバル ── 21.6

14位 ナウル ── 20.8

13位 ソロモン諸島 ── 20.7

12位 ニウエ ── 20.5

11位 クック諸島 ── 20.4

9位T ガボン ── 20.0

9位T ギニアビサウ ── 23.2

8位 シリア ── 19.9

7位 キリバス ── 19.2

6位 イエメン ── 18.5

5位 マーシャル諸島 ── 18.2

4位 サントメ・プリンシペ ── 17.7

3位 北朝鮮 ── 17.5

2位 ソマリア ── 16.6

1位 赤道ギニア ── 16.2

[原文:Here are the 24 countries that are least ready for a pandemic]

3/13(金) 8:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200313-00000002-binsider-int
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