孤独死したコロナ患者の部屋に見た過酷な孤立
誰にも助けを求められず命を落とし長期間放置
菅野 久美子 : フリーライター 2020/05/31 5:30
https://toyokeizai.net/articles/-/353706

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もともとあった社会問題がコロナ禍でますます深刻で複雑な事態になる恐れがある(写真:Wacharaphong/iStock)

自宅でひっそりと、1人で最期を迎える孤独死――。ニッセイ基礎研究所によると、わが国では年間約3万人の孤独死が起こっている。
そんな孤独死を取り巻く現場が、コロナ禍でさらに危機的な状況になっている。

これまで可能だった民生委員などの地域の見守り活動が困難になり、
高齢者が長期間にわたって、家の中で亡くなっても遺体が発見されないという事例が相次いでいるのだ。
さらに、特殊清掃業者は、実態を隠そうとする遺族や管理会社のせいで、コロナ疑いの現場を手掛けなければならなくなっている。

NHK NEWS WEBは5月24日付で衝撃的なニュースを伝えた。
東京都内の住宅で一人暮らしの70代の男性が誰にも看取られずに死亡し、
その後の検査で新型コロナウイルスに感染していたことが関係者への取材で判明したというものだ(孤独死の高齢者 新型コロナの感染判明 「見守り」課題に)。

この記事によると、男性は死亡する2カ月ほど前、親族と疎遠になっているうえ、足が不自由になり困っているとして、
長年会っていなかった中学時代の友人に助けを求めていた。
男性は小学校で教師をしていたが、50代で退職。その後、家に閉じこもるようになっていたという。

(続きは記事リンク先)

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孤独死の高齢者 新型コロナの感染判明 「見守り」課題に
NHK 2020年5月24日 19時16分 リンク先に文章とは違う長い動画
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200524/k10012443151000.html

東京都内の住宅で1人暮らしの70代の男性が誰にもみとられず死亡し、その後の検査で新型コロナウイルスに感染していたことが関係者への取材でわかりました。
専門家は感染の影響で人との接触が難しくなる中、孤立しがちな高齢者をどう見守るのか、社会全体で考えるべきだと指摘しています。

今月3日、東京・青梅市の住宅で1人暮らしの70代の男性が誰にもみとられず死亡しているのが見つかり、
その後の検査で新型コロナウイルスに感染していたことが関係者への取材でわかりました。

男性は死亡する2か月ほど前、親族と疎遠になっているうえ、足が不自由になり困っているとして、
60年以上会っていなかった中学時代の友人に助けを求めてきたということです。

友人によりますと、男性は小学校で教師をしていましたが、50代で辞め、その後、家に閉じこもるようになっていたということです。
友人は買い物に連れて行くなど支援していましたが、男性は死亡する前日、「胸の辺りが気持ち悪い」と言うようになり、翌日、風呂場で死亡しているのが見つかりました。

友人は「人生に未練があり、“生きたい”と思って頼ってきたのだと思う。心が痛い」と無念の思いを語りました。

この友人は男性と接触していたため、保健所から2週間、自宅待機を求められましたが、その後、発熱などの症状はありませんでした。

感染の広がりで、民生委員など地域の見守り活動が難しくなっていて、高齢化の問題に詳しい「みずほ情報総研」の藤森克彦主席研究員は、
「新型コロナウイルスは、感染力が強く急変のリスクもあるので、見守りを密にしなければいけないが、
 一方で直接会えないという課題がある。支援方法を工夫しなくてはいけない」と指摘します。

そのうえで「再び感染が広がると、こうした事態はさらに起きるので、電話やウェブを通して見守るなど、社会として態勢を整備することが求められる」と訴えています。

●友人が語る孤独死男性の最期の日々 (略)

●専門家「社会全体で見守る態勢を」 (略)

(詳しくはNHK記事リンク先へ)