トランプ米大統領はホワイトハウスが危険な状態にあると判断された5月29日遅く、地下壕(ごう)に退避していた。事情に詳しい関係者が明らかにした。
当時は黒人男性の死亡をきっかけにした激しい抗議運動がホワイトハウスの外に迫っていた。

  ホワイトハウス周辺でのデモは30日と31日の夜も続いたが、トランプ氏が再び地下壕に避難したかは明らかでない。
ただ、その2日間は29日ほどデモ参加者がホワイトハウスのフェンスに接近することはなかった。

  29日夜はホワイトハウスの敷地に隣接するラファイエット広場で、大統領を警護するシークレットサービスとデモ参加者が衝突。
シークレットサービスによると、6人が逮捕され、シークレットサービス側も多数が負傷した。

トランプ氏は30日朝のツイートでは衝突を楽しんでいる様子で、ホワイトハウス周辺に張り巡らされたフェンスをデモ参加者が破ることがあれば、
「どう猛な犬」と「極めて恐ろしい武器」が待っていると警告していた。

 事情を知る関係者2人によると、29日にシークレットサービスらは緊張していたが、落ち着いていた。
一方、トランプ氏は自らの支持者にデモに加わるようツイート。
このツイートはいっそう激しい衝突を招きかねなかったため、同氏最側近の一部はぼうぜんとしたという。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-01/QB98ZWT0AFBA01