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時事通信

「スーパーフレア」詳細観測 恒星表面の大爆発現象 京都大など
京都大などの研究チームが詳細観測に成功した「しし座AD星」のスーパーフレアの想像図(国立天文台提供)
 京都大などの研究チームは、同大学のせいめい望遠鏡(岡山県)で、約16光年離れた恒星表面の巨大爆発現象「スーパーフレア」の詳細観測に成功した。論文は10日付の日本天文学会欧文研究報告に掲載される。

 高エネルギーの放射線などを出すフレアは太陽でも起きる。大規模な太陽フレアは人工衛星の故障や、地上の送電施設の被害など社会にも大きな影響を与える。太陽フレアの10〜100万倍のエネルギーを持つスーパーフレアは太陽と異なるタイプの恒星で観測例があるが、最近の研究で太陽でも数百年から数千年に1度の頻度で起きる可能性が指摘されており、詳細に調べる必要があった。

 京都大大学院生の行方宏介さんと野上大作准教授らは昨年3月から4月にかけ、せいめい望遠鏡などで約16光年先の「しし座AD星」を観測。観測初日に発生したスーパーフレアを、詳細に捉えることに成功した。エネルギーは最大級の太陽フレアの約20倍で、10倍以上の放射線を出していたが、発生の仕組みは太陽フレアと同じと分かった。

 行方さんは「性質が同じと分かったので、もし太陽で起きればどうなるかを想定することができる」と指摘。「次は太陽によく似た星でスーパーフレアの性質を調べたい」と話した。 

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