【ワシントン=黒瀬悦成】米司法省は23日、中国人民解放軍に所属しながら「研究者」と偽って米国ビザ(査証)を不正に取得した疑いで、中国人4人を起訴したと発表した。このうち3人は6〜7月に逮捕されたが、1人は西部カリフォルニア州サンフランシスコの中国総領事館に逃げ込み、館内でかくまわれているという。
 同省によると、連邦捜査局(FBI)はこのほか、全米の25以上の都市で、中国軍との関係を隠してビザを取得したとみられる中国人に事情聴取した。
 司法省は今回の起訴に関し、声明で「米国は世界中から学生や学者、研究者を広く受け入れているが、中国政府が米国の好意に付け込み、いかに深く(米国内に)浸透しているかを示すものだ」と説明した。
 サンフランシスコの総領事館でかくまわれているのは中国空軍の女性将校で、空軍医大に勤務していた。昨年10月にビザを申請した際に軍歴を隠していたほか、今年6月にFBIに事情聴取された際も中国軍との関係を否定した。

https://www.sankei.com/world/amp/200724/wor2007240014-a.html