【シドニー時事】NECのオーストラリア現地法人の室岡光浩社長兼最高経営責任者(CEO)は3日、時事通信のインタビューに応じ、政府が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除した豪州の次世代通信規格「5G」市場に、早ければ来年の参入を目指す方針を明らかにした。<下へ続く>

 世界では米中が覇権を争う中、安全保障上の懸念からファーウェイを排除する動きが先進国を中心に広がっている。市場は同社と北欧2社の寡占状態だが、ファーウェイ不在で空白となった部分に日本勢が食い込めるのか注目される。
 室岡氏は、豪州のファーウェイ排除や7月に日豪首脳が5Gでの協力で一致したことに触れ「非常に追い風が吹いている」と指摘。豪州では5Gの参入に向けた営業を既に開始しており「来年、再来年で何らかの動きができれば」と述べた。
 NEC豪州は6月、連邦政府の通信行政の事務次官経験者を会長に採用した。室岡氏は政府幹部OBの人脈を生かし、5Gなどで「新しい市場を開拓していきたい」と語った。

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